Tomato n' Pine「旅立ちトランスファー」インタビュー

このたびの東北地方太平洋沖地震により、被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。このたびの地震による影響で、ライブやプロモーション活動が中止になってしまい、ファンの皆さまには大変ご迷惑をおかけいたしました。メジャーデビューシングル『旅立ちトランスファー』について三人がみなさまにお話できる機会が十分に設けられませんでしたので、発売からはだいぶ時間が経ってしまいましたが、今回のシングルについて震災前に行ったインタビューをオフィシャルとしてホームページに掲載することにいたしました。是非ご覧ください。

――この度「旅立ちトランスファー」ついにメジャーデビューを飾るトマパイの3人ですが、今の心境はいかがですか?

WADA やっぱり、今までとは違う雰囲気を感じています。撮影とか一つ一つをとっても、今までと違ってじっくり時間をかけて頂けたり、衣裳も豪華だったり、スタッフさんの人数が全然違ったり……嬉しいのは勿論ですが、それだけプレッシャーも感じますね。

YUI 取材の内容とか、多さとか、そういう細かいことも含めて変わってきたなって思います。こうやって今手元に「旅立ちトランスファー」が届くと、余計にその気持ちが深まりました。

HINA レコーディングも、以前に比べるととてもじっくりと時間をかけて収録して頂きました。この「旅立ちトランスファー」は振りが今までよりも激しくなって、ダンスレッスンも難しくなりましたね。やっぱり、求められているレベルが上がったのは肌で実感しています。あと、今までテレビで観ていたような皆さんと同じ番組やイベントに呼ばれるようになったので、どうしてもプレッシャーを感じてしまいますね。

――記念すべきメジャーデビュー曲である「旅立ちトランスファー」について、皆さんはどのような印象を抱いていますか?

HINA 最初に出来上がった曲を聴いた時に、「新たな旅立ち」を強く意識しました。発売日である3月上旬って、丁度世間的にも新しい環境に旅立っていく皆さんが多い季節ですよね。新たな一歩を踏み出す人に聴いて頂きたいと心から思いました。

YUI 卒業を意識した曲ではあるのですが、卒業は新たな旅立ちへと繋がる大切な一歩ですよね。少し切なさを感じる曲調だと思いますが、聴き終わると、きっと勇気が芽生えるような曲だと思っています。私たちにとっては、インディーズの卒業を意味してもいると思うので、この曲からまた新しい世界が待っている、という印象があります。

WADA 私は本当に今年の3月に高校を卒業するので、とてもリアルにこの曲の歌詞が心に響いてきました。学校生活のこと、友達のこと……いろいろなことを思い返しながら聴ける曲ですね。歌詞の中では、「いつまでだって消せないアドレス」というフレーズが、私にとってはすごく生々しいメッセージとして胸に響きました。

YUI 私は、「聞きたくないことも 言ってくれた夜」という歌詞が、すごくリアルなんです。仲の良い友達とのことなのですが、言いたいことを言い合って大ゲンカになったんですけど、結局は彼女が一番仲の良い友達になってくれて。そういう経験がこの歌詞には入っているので、歌っていて感情が乗り易かったです。

HINA 私は、「追いつきたい 明日の太陽」ですね。新しい生活をスタートさせると、ふと昔を振り返ることもあるなぁと思っていて。そういう時って、自分を見失ったら、心が迷子になってしまうことが多かったように思っていて。だから、またちゃんと自分と向き合って、目指していく目印を見つけようと思うんです。「明日の太陽」は自分にとっての夢で、私は叶えたい夢と重ね合わせて歌いました。

――HINAちゃんにとって、「明日の太陽」は?

HINA 小さいことかもしれないのですが、もっともっと、大勢の人にトマパイの存在を知ってもらうことですね。それが今は、私の大きな目標です。

――レコーディングはいかがでしたか?

WADA 楽しかったです! 歌っている途中から歌詞がどんどん頭の中に入ってきて、歌詞を見なくてもレコーディングできちゃうくらいでした。すぐに口ずさめる曲だと改めて感じましたね。

YUI でも、今までのレコーディングよりも厳しく、何度も録り直しをしました。最後の方は段々と声が出なくなるくらい、かなり歌い込んでいきました。

HINA 繰り返し歌っていると、歌詞の情景とか、物語がより自然と思い浮かぶようになって。段々とイメージが鮮明になっていく感じが、歌っていてとても気持ち良かったです。

――PVがドラマ仕立てになっているのも、面白い演出でした。

HINA 私たちが三姉妹という設定で、引っ越してきたところから新生活が始まる……というコンセプトで撮影して頂きました。途中でYUIちゃんとWADAちゃんがじゃれ合いみたいなことをしているんですけど、あれがすごいリアルで。

YUI 私とWADAちゃんがじゃれ合っていて、それをHINAちゃんがなだめる、というシーンがあるんですけど、あれはかなり素に近いですね。いつもは、HINAちゃんは見ているだけなんですけどね(笑)。

――そのじゃれ合いって、どんなきっかけで始まるんですか?

YUI 本当に些細なことなんですよ。理由もすぐに忘れちゃうような(苦笑)。

HINA いつも、「二人とも可愛いなぁ」と思いながら眺めています(笑)。二人がふざけ合っているのって、なんだかすごく和むんですよ。

――メイキングもたっぷり収録されていて、そこも見どころですよね?

WADA スッピンで車を降りてくるところからスタートしますからね(一同笑)。

HINA メイクしてもらっているところとか、二人のじゃれ合いもちゃんと入っていて、ドキュメントっぽい作りになっていますね。

YUI あとは、一生懸命役に取り組んでいるところとか、監督さんから指示を受けているところとか……撮影風景がしっかりと収められています。

HINA 仕事してます! というムードもちゃんと伝わってくると思います。一つのPVを作るために、こんな大変なことになっているんだ、というのが伝わってくるようなメイキングですね。

――カップリングの「10月のインディアン」は、これまたすごいタイトルですね。

HINA 9月10月に、急に真夏日になることを〈インディアン・サマー〉というのですが、その現象を男性に例えていて、突然巡り合ったドキドキを歌った曲です。すごく陽気な曲です。

YUI この曲はもともと、ドラマあり気で生まれた曲なので、今までのトマパイの曲とはかなり雰囲気の違う曲になりました。ここまでダイレクトに恋を歌った曲ってなかったので、かなり挑戦でしたね。

WADA 最初に聴いた時、「ズンズン」とか「チントンシャン」とか、そういう響きがすぐに耳に残って。面白い曲だなって思って惹かれていきました。すごく大好きな曲ですね。

――もう1曲のカップリング「Life is so beautiful」には思い入れがあるとか?

YUI トマパイの第一気の時に「Life is Beautiful」という曲があって、そのリメイク・バージョンがこの「Life is so beautiful」なんです。私にとってはとても大切な曲なので、こうして三人の為に生まれ変わって、また歌えることが本当に嬉しくて……。歌詞を見てもらえば、「Life is Beautiful」を知っているファンの皆さんならきっと感動して下さると思っています。二人から三人になって、メジャーデビューすることが出来た今だからこそ、歌いたかった曲ですね。

――本当に充実したシングルですが、改めてトマパイは今後どんな存在を目指していきますか?

HINA もっともっと、大勢の人達に私たちの歌を届けることが出来る存在になりたいです。でもその為には、私たち自身がもっともっとレベルアップしないといけないとも思っていて。振りとか歌とか、一つ一つのことを真剣に取り組んでいきたいですね。

WADA 私は普通の高校生から一気に住む世界が変わったというか、メジャーデビューすることで驚くほど見えていた景色が変わったんです。高校卒業と同時にメジャーデビューさせて頂けるということで、今後は自分の力でしっかりとトマパイの存在をアピールできるようになりたいです。

YUI トマパイの魅力って、等身大の魅力そのままのところだと思っていて。ファンの皆との目線の高さとか、一緒に成長していく感じとか、そういう魅力をたくさん感じてもらえるような活動をしていきたいです。今後も乗り越えるのが難しいこともたくさん出てくるかもしれないけど、三人で力を合わせて頑張ります。